
電気ニッケルめっきにはワット浴、全塩化物浴、スルファミン酸浴などがありますが、日本アートではワット浴による半光沢Ni及び光沢Niとウッド浴ストライクNiにより、幅広い素材に対してNiめっきをおこなうことができます。
Niめっき液の種類
| 項目 | ワット浴(無光沢) | 全塩化物浴 | スルファミン酸浴 |
| 被膜硬さ(HV) | 100-250 | 200-500 | 150-250 |
| 柔軟性・伸び率(%) | 10-35 | 8-13 | 5-30 |
| 引張強さ(kg/mm²) | 35-56 | 63-88 | 42-62 |
| 電着応力(kg/mm²) | 13-19 | 28-35 | 0-6 |
電気Niの光沢種類

光沢Ni

光沢Niは鏡面光沢を持つ美麗な外観で硬くて変色しにくいことからクロムめっきの下地として多用されています。
光沢Niによる鏡面光沢は高級感と耐久性をもたらすため、人の目を引く場所にクロムめっきと共に用いられることが多いです。
半光沢Ni

半光沢Niを下地として光沢Niと組み合わせる事で耐食性を上げる”ダブルニッケル”という処理が広く採用されています。
光沢Niの様な鏡面光沢が出ないことを逆手にとり、半光沢Niの上に直接クロムめっきをおこなって光沢を抑えることができます。
半光沢Niと光沢Niの皮膜特性の違い
| 項目 | 光沢Ni(ワット浴) | 半光沢Ni(ワット浴) |
| 被膜硬さ(HV) | 400-500 (450) | 300-350 |
| 硫黄含有 | 有(0.06~0.01%) | 無 |
| 対応サイズ(ラック) | 2300×450×800(H) | 1200×500×950(H) |
無電解Niとの違い


電気ニッケルめっきは添加する光沢剤によって、素材の微細な凹凸を埋めてなだらかにめっきをする表面平滑化作用を持っています。

電気ニッケルめっきはこの表面平準化作用によって、鏡面光沢のある外観に仕上げる事ができます。しかし、目視できる傷までをも埋める事は難しく、傷が深ければ深いほど埋めるには分厚い膜厚を必要とするうえ、全体の寸法管理が非常に難しくなります。
電気Niめっきの析出特性


電気ニッケルめっきは電気を用いてニッケルを析出させるため、必ず膜厚のばらつきが発生します。なぜなら、めっきをする際に電気を流すと電気が強く流れる「強電部」と電気が弱く流れる「弱電部」が発生し、各部でめっきの析出速度に差が生じるからです。
穴の径部や折れ曲がりの内側などは弱電部となり場合によっては無めっき部分が発生する点に注意してください。
また、ステンレス鋼材や銅合金素材に通常の電気ニッケルめっきを行ってもまともな密着性は確保できません。当社ではステンレスや銅合金へのニッケルめっきを得意としておりますので、使用素材をご確認のうえお気軽にご依頼ください。
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